「予知夢」東野圭吾

[amazon_link asins=’4167110083′ template=’ProductAd’ store=’jtcy-22′ marketplace=’JP’ link_id=’04943f4d-b1c8-11e8-b38f-4dbdedc96176′][amazon_textlink asin=’4167110075′ text=’探偵ガリレオ’ template=’ProductLink’ store=’jtcy-22′ marketplace=’JP’ link_id=’0b98830f-b1c8-11e8-8dc8-2580483a23a0′]の続編。あれ? 探偵ガリレオもこの日記を書き始めてから読んだはずだが、書かれていない。書き忘れでしょうか。

考えてみれば、東野圭吾が、名探偵を主人公に据えて真っ向から本格の短編集を書くのはこのシリーズが始めてのことです。このシリーズの展開として、初期、と言うか「探偵ガリレオ」の頃には

不可解な謎→「理系的」知識の活用による解決

だったのが、最近は

不可解な謎→「理系的」知識の活用によるきっかけ→論理的な解決

という形になってきた、という気がします。「理系的」とカギカッコでくくったのは、どういう分野と言ったらいいのか分かりかねたからです。「理系的」知識というのは、大部分の読者がわかり得ないものですから、それをメインに持ってくると、どうしてもどこか「騙された」という気がしてしまいます。それを、あくまできっかけにすることで、探偵の湯川は非常にこれまでの他の名探偵に近くなった気がします。ただ、そのきっかけが「自転車のタイヤの跡から形式を割り出す」などから化学分析や物理現象の解析に変わった、と言うのが、すこぶる現代的であるということなのでしょう。思えば、東野圭吾は森博嗣が出てきたりするずっと前から「理系」が話の中に深く入り込んでくる話を書いていました。

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