「探偵小説のための」シリーズ

  • 「探偵小説のためのエチュード「水剋火」」古野まほろ
  • 「探偵小説のためのヴァリエイション「土剋水」」古野まほろ

みんな何シリーズって言ってるんだろう。

「天帝」シリーズと同じく、日本が第二次大戦で全面降伏ではなくそこそこの条件で講和し、帝政その他が残りつつ推移した90年代、というのが舞台設定。唯一の肉親である兄の住む実予(愛媛をモデルとしたとおぼしい)に吉祥寺から転校してきた水里あかねを主人公に、同級生の小諸るいかを探偵役に据えたシリーズ。タイトルから分かるように、陰陽五行思想をモチーフにしている。十中八九、次のタイトルは「木剋火」。

昔読んだ封神演義と、それをモチーフにしたTRPG「央華封神」と、田中芳樹「創竜伝」関係くらいしか五行の知識はありませんが、それで充分なくらい、むしろ五行思想は後付け用の飾りであって、本格を楽しみたい人は存分に楽しめるのではないでしょうか。私は読者への挑戦は専ら放棄していますが。

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