殺意の集う夜

  •  「殺意の集う夜」西澤保彦

非常に巧妙に張り巡らされた伏線と、それが一気に収束する様には確かに目をみはるのですが、そのあまりの複雑さと精密さに、逆にしらけてしまうような気がしました。

推理小説というのは元々うまくパーツがはまり込むように逆算して作られていて、それがあたかも自然にはまり込んだかのように見せるものだと思うのですが、本作の場合、あまりに複雑な形がきっかりとはまり込んでしまうがために、どんなに糊塗しても嘘くささを隠しきれないというか。

それであるがために作風もブラックユーモア風であるかと思うのですが、それを持ってしても拭いがたい違和感があるように思えました。

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